ポルトガル南西部のタヴィラ(タビラ)の町について Tavira, Portugal

ポルトガル南西部、スペインに近いタヴィラ(タビラ)の町について説明します。



ポルトガル南西部のタヴィラ(タビラ)の町について Tavira, Portugal


ポルトガル南西部に、タヴィラ(タビラ)という美しい港町があります。

ポルトガルの首都、リスボンから、空路の場合は、国内線に乗り換え、45分ぐらい乗りファーロ(ファロ、Faro)という空港に到着します。そこから車で約1時間から1時間半、海に近い港町です。

このタヴィラ(タビラ)は、大西洋に注ぐジラオン川側の河口に位置する今でも古い町並みを残す歴史ある都市で、起源は、紀元前1000年から800年頃の銅器時代にまでさかのぼるといわれており、紀元前8世紀頃にはフェニキア人が、城壁を作った町を建設し発展していったといわれています。

町の中心を流れるジラオン川にかかる「ローマ人の橋(Roman Bridge, Ponte Romana)」はその名の通り、ローマ時代にかけられた橋だそうで、17世紀頃に修復されたもので、今も人々の憩いの場になっています。
ジラオン川に沿った通りには、たくさんのお店があり、ランチをしたり、買い物をしたりすることができます。
白壁の入り組んだ町並みは昔からの風情が漂い、ポルトガルでありながら、スペインの影響を多く受けているつくりとなっています。

このタヴィラ(タビラ)の町のもうひとつの魅力は、海です。
ジラオン川を河口に向かって下っていくと、周囲には塩田が広がっています。塩田には、ややピンクがかった塩がたくさん見られ、昔からの伝統的な方法での天日塩が作られていることがわかります。塩田にはフラミンゴも舞っており、このあたりの自然の豊かさを感じさせられます。

塩田があるということからは、雨の少ない地域であることに加え、潮の干満が大きいこともわかります。タヴィラ(タビラ)の町は、海からそう遠くない距離にありますが、その中心にあるジラオン川は、満潮の時には、十分な水かさがありますが、干潮の際には、川の中央部に少しだけ水が残る程度まで二なりってしまいます。町からも海への観光船が出ていますが、干潮の際にも出航ができるのかどうかは気になるところです。

タヴィラ(タビラ)の町をジラオン川に沿って下り、塩田の地帯を過ぎると海に出ます。遠浅の海で、中洲の様に入り組んだ島がいくつかあり、その中のタヴィラ島(タビラ島)といわれる島には、渡し舟が頻繁に運行しています。このタヴィラ島(ラビラ島)へは、家族づれが海水浴の為にたくさん訪れます。港から見えるすぐ前の島ですので、ホンの10分かそこらの渡しですが、浮き輪を持った子供たちがワクワクしながら船にのっていきます。かなり有名な海水浴場のようで、渡し舟は夏は大変混み合っていますが、頻繁に運行しているので、乗りそこなうという心配は無いようです。

この河口口にあるVila Gale Albacoraというホテルの中に、小さい博物館があります。博物館には、この港がかつてマグロ漁でにぎわった記録が残されています。現在の日本のような遠洋漁業ではなく、このタヴィラ(タビラ)の砂浜に仕掛けの網をはり追い込んで獲ったようです。
1852年の8500頭を初めとして、1972年1頭しか獲れなくなりその漁を終えるまでの120年間、一番多いときで43000頭のマグロを水揚げし、大変栄えた港として、多くの漁師を抱え、この町の産業の中心となっていました。
現在、海水浴で賑わうタヴィラ島(タビラ島)にはその当時、仕掛けの網を張るのに使っていた碇がたくさん砂浜に残されています。
また、Vila Gale Albacoraホテルは、その当時は、漁師の宿泊所として、また水揚げされたマグロの加工工場としてっています、使われていた建物をリニューアルしてホテルとして開業を始めたそうで、ホテルの中央部に教会も残っています。

この美しい町タヴィラ(タビラ)を、一度訪れてみてはいかがでしょうか。




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