乱視用トーリックコンタクトレンズ
近視の中には、約4人に1人の割合で、乱視の場合がある、といわれています。近視をメガネやコンタクトで矯正しても、まだなんとなくぼんやりする、といったことはないでしょうか。
遠くの文字がにじんで見える、信号の丸い輪郭がはっきりしない、道路標識が見えにくい、夜間の照明がぼやけて見える、などで、思い当たることがある方は、乱視が入っているかもしれません。
乱視になると、いくら近視の視力を矯正しても、それだけでは充分ではありません。
矯正しているのに、なんとなくぼんやりした感じが消えないのは、近視矯正視力が合っていない場合か、乱視が入っている場合です。
乱視が入っているのにそのままほおっておくと、肩が凝る、なんとなく身体がだるい、といったような全身症状に出てきて、体調を崩すことがあります。
また、子供の場合では、集中力がなくなり、なんとなくやる気をなくす、黒板の字が見えないのでぼんやりしてしまう、その結果、理由がよくわからないまま学力が落ちてきてしまう、といったようなことにもなりかねません。
ですので、乱視を疑った場合は、すぐに対応したほうがいいでしょう。
乱視をなおす為のトレーニング方法なども出ていますが、近視矯正のトレーニングと同じく、効果の程は各個人によって違います。
矯正すると乱視が固定してしまうのではないか、という心配があるかもしれませんが、そのままにしておいて、体調をくずしたりと生活の質が落ちるのを我慢するのか、それともメガネやコンタクトレンズなどで矯正して、質を保つのか、よく考えてみる必要があるでしょう。
乱視は、人によって乱視が現れる方向が違います。ですので、乱視を矯正する場合には、その方向を矯正することが大変大切なのです。
そのため、以前は、コンタクトレンズで乱視を矯正することは難しいとされてきました。
コンタクトレンズは、メガネと違って装着した状態では、涙によってクルクル回りますので、乱視矯正の方向をその人に合わせて一定にしておくことはできなかったのです。
また、特にハードレンズでは、コンタクトの動きにより涙をコンタクトとの間に流し、酸素を供給することが必要ですから、クルクル動くようにしなくてはならなかった、という経緯もありました。
しかし、その後、技術の進歩により、レンズの重みを換えたり、厚さを調整することことにより、左右上下を一定にしておくことが可能になりました。
コンタクトレンズの厚みをかえることにより、その重量をわずかに変化させ、それによって上下が出るようにしている場合がありますので、乱視用のトーリックコンタクトレンズに違和感を持つ場合もあるかもしれません。
初期の頃は、そのようなこともありましたが、現在では、ハードコンタクトレンズだけでなく、ソフトコンタクトレンズでも発売されており、違和感はかなり軽減してきています。
また、各社で上下の出し方が違いますので、違和感を感じる方は、使い捨てレンズなどを利用して、自分にあう乱視用トーリックレンズを探してみるのもいいかもしれません。
乱視用トーリックレンズは、以前は特別なもので、大変高価なものでしたが、年々安価になっており、1dayや2weeksをはじめ色々出ていますし、通信販売でも購入することができるようにもなってきました。
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