\100飲料用自動販売機のなぞ

街で見かける¥100の飲料用自動販売機。ブランドメーカーの缶コーヒーが¥100で販売されていますが、¥120のものをどうして¥100で販売することができるのでしょうか。そのからくりに迫ります。



\100飲料用自動販売機のなぞ


飲料用自動販売機では、缶コーヒーなどは¥120、500ccのペットボトルは¥150というところが、ほとんどですが、時々、街で¥100自販機を見かけることはありませんか。
もう少し安いところだと、¥80、¥50なんていう場合もあります。ディスカウントショップやスーパーの安売りで¥57という値段で売られている時もたまにありますから、¥100というのがあるのもわかる気はしますが、そもそも¥120が定価なのですから、格安であることは間違いありません。これが、あまり有名でない(聞いたことのないほどの)メーカーのものであれば、わかるような気もしますが、最近では、¥100で販売されているのは、有名メーカーのブランド商品であることがたくさんあります。以前なら、ちょっと薄いんじゃない?、とか、外国製?とか思うこともありましたが、立派な国産メーカーです。
いったいどうして、¥100という激安料金で自販機で販売することができるのでしょうか。

コーヒーや清涼飲料水などの飲み物は、缶に入っているといっても食品ですから、必ず賞味期限があります。缶の裏に表示されていることが多いのですが、これがこの¥100自動販売機のなぞを解く鍵です。

一般的に、飲料水の缶の賞味期限はさまざまです。中に入っているものによってや、冷たくして飲むもの、暖めて飲むものにより違いがでてきます。缶製品や瓶詰めといえば、何年ももつように思われていた時代もありましたが、製造年月日だけではなく、賞味期限も表示されるようになってからは、かなり厳しく管理されるようになってきました。

また、春〜秋にかけて、冷たくして飲むものについては、あまり問題はありませんが、秋〜春にかけての暖めて飲むものについては、賞味期限としては表示されている期間であるとしても、一度、自動販売機に入れて暖めてしまえば、それよりはるかに短い期間しか販売できません。いくら缶製品だといっても、暖めた状態で何日、或いは数週間置いておくと品質に変化がでてきてしまうからです。

では実際に、自動販売機で購入した缶製品の裏を見てみてください。後、数日で賞味期限切れとなるような商品はほとんどなく、数ヶ月の期間が残っているのが普通です。多くの人は、自販機で買った飲み物は、すぐに飲みますが、だからと言って、数日で賞味期限が切れる商品を入れておく業者などありえないのです。

この賞味期限が既に短くなっている状態で販売されているのが、激安の自動販売機です。もし、¥120と¥100の自販機が並んでおかれているとしたら、すぐに飲みたい場合は、¥100の自販機を選ぶでしょう。すると販売の回転があがり、儲けは少なくなりますが、薄利多売で売り上げが上がります。いくら賞味期限が¥120に比べて短いと言っても、数ヶ月ある場合がほとんどですから心配はいりません。¥120のまま売れずに残して、最後に破棄してしまうよりは、多少安くしても販売してしまった方が業者にとっては利益があがり有効な訳です。

もちろん、自販機は置いておくだけでなく、冷やしたり暖めたり、また夜間になると点灯したりで、年中電気代がかかります。この電気代との兼ね合いで金額が算定されているのです。

では、¥80、¥50の場合はどうでしょうか。明日にでも賞味期限が切れる、というわけではありませんが、¥100自販機の場合よりは、短いことが多いようです。こちらは、薄利多売で利益を上げるということもあるでしょうが、反対に利益は出なくても売れなかった場合の廃棄処分の費用を払うくらいなら、ということがあるようです。

いずれにせよ、自動販売機で購入してからすぐに飲む場合は、¥100でも¥80でも¥50でも問題はないと思われます。しかし、なんらかの都合で飲み忘れた場合には、裏の賞味期限を確認した方がいいかもしれませんね。




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